2004年6月29日火曜日

企業の価値観

アメリカ、マルコム・ボールドリッジ賞の掲げる経営革新のための指針。

世界各国で形を変えて、取り入れられています。

パフォーマンス・エクセレンスをめざす経営。

ちょこっと改善すればいいや、ではなくて、
目指すものは、「最高品質の経営」。

もちろん、すぐに最高品質にはもっていけないから、
少しの改善の積み重ねなんですが……。

日本ではマルコム・ボールドリッジ賞は社会経済生産性本部が中心になって、「日本経営品質賞」の形になっています。

企業がパフォーマンス・エクセレンスを目指すためには「価値前提に基づく経営」をしなければいけないと考えられています。

「価値前提」っていうのは、「事実前提」の対義語です。

目の前に起きた事実をもとに対処方法を考えていくのではなく、自分達のあるべき姿=価値観をもとに、進むべき道を進んでいくという考え方です。

で、じゃあ、「うちの会社の価値観ってなんなんだ?」
って、思っちゃいますでしょ?

そうなんですよね。

実は、おととい、経営品質事務局メンバーが集まり、会社の価値観について頭をひねっていました。

創業60年以上の歴史を持ち、長年働く優秀な(?)社員が数名集まっても、自社の価値観が分からない……。

要するに、たいていの会社では、そんなことは考えたこともないことだから、従業員みんなが共通に認識しているなんてことはない、ってことなんですよね。

ぐちゃぐちゃ、話し合ったあげく、だんだん自社の価値観らしきものが見えてきた。

導き出した価値観は「本物の追求」というものです。

価値観が生まれた背景は、長年のメーカーとしての歴史から、ものづくりへのこだわりの精神が培われたこと。

また、チャレンジャーとしてのポジショニングから、常に差別化した価値をお客様に提供しなくてはならなかったこと、などが考えられます。

価値観が見えてくると、自然と自社のミッション(使命)が見え、ビジョンも見えてくるのですね。


<余談>
サイモンの意思決定論では、「経営人」は、限られた合理性の中で、価値前提と事実前提にもとづく、満足しうる選択肢を選ぶとされています。

これは、アダム・スミスなどの経済学の考え方の基礎となった人間像である「経済人」が「最適の選択」をすることへの対比として、掲げられたアンチテーゼです。

経済学苦手なんで分からなかったのですが、「経済人が最適の選択をする」っていう意味は、要するにミクロ経済学で習った、最大効用の考え方と同じ意味だったんですね。
やっと分かりました……。

7 件のコメント:

  1. あのぅ、「誰もが、自分が楽に良い思いをしたい、完璧に満たされないから、この辺で手を打っとくか!」・・・みたいな感じ?

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  2. 高柳全孝@((( ^_^)且~~ ささ、お茶でも!さん
    >あのぅ、「誰もが、自分が楽に良い思いをしたい、完璧に満たされないから、この辺で手を打っとくか!」・・・みたいな感じ?

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  3. 難しい言葉は良く分かりませんが、会社の価値観について本当に難しい(大事な事)なあと感じています。
    価値観を重視して会社として取り組んでいた時に、
    やはり価値観だけでは解決できない問題もしょうじてきて、そこをどう解決していくかで、かなり悩みました。
    そして今問題になってる事は、会社の価値観をどこまで共有できるかって問題です。
    会社は価値観を共有できる人だけでは成り立っていません。
    どこまで価値観を掘り下げて共有できるか。
    人材育成と一口に言っても、仕事に対しての価値観が
    変わってしまっている以上、会社の価値観は本当に
    大事なものだけど難しいです。
    時々仕事ってなんなのかなって、自問する事があります。仕事に対する思いが違えば、会社に対する思いも違う。
    ここ10年だけでも人って変わってますね。
    もっと私も勉強して、正論で片付けれる会社作りたいな・…無理かな(笑)

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  4. 高柳全孝@((( ^_^)且~~ ささ、お茶でも!さん
    >あのぅ、「誰もが、自分が楽に良い思いをしたい、完璧に満たされないから、この辺で手を打っとくか!」・・・みたいな感じ?

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  5. spring.fさん
    >やはり価値観だけでは解決できない問題もしょうじてきて、そこをどう解決していくかで、かなり悩みました。
    そうなんですか……。
    具体的に聞かせていただきたいなあ……。
    >そして今問題になってる事は、会社の価値観をどこまで共有できるかって問題です。
    >会社は価値観を共有できる人だけでは成り立っていません。
    そうですよね。
    だいたいの会社ではできてないと思います。
    会社の価値観とはず~っと変えないもの、会社が一番大切にしているもの、と理解しています。
    もし、変えないと対応できないことがあったとしたら、それはひょっとしたら、本当は会社の価値観ではなかったのかも……しれないですね。

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  6. ありがとう を ありがとう 
    シンクロですね
    ありがとうございます
    その 保険屋さんも やるなぁ
    徳ちやん

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  7. >失礼!
    >満足化原理のことを書いてくださってたのかな……。
    >なるほど……。

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